「あかつき」は5年前に金星の衛星軌道への投入失敗
5年前に金星の軌道へ投入失敗した日本初の金星探査衛星「あかつき」が5年ぶりに金星の軌道に再投入し成功したとのニュースで賑わっています。
喜ばしいことですけど、本当であれば5年前に金星の軌道へ投入され、3年間軌道上から貴重なデータを送ってくれる予定でした。
しかし軌道へ投入失敗して5年間宇宙を周回していました。
金星と探査衛星の軌道が合わなかったからです。5年間無駄な時間をすごしてしまった形です。
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金星の軌道への投入失敗の原因
日本初の金星探査機「あかつき」は、12月7日に軌道制御エンジン(OME)による逆噴射を行い、速度を下げて金星周回軌道に投入する計画であったが、予定の2割ほどの時間で姿勢が乱れ、噴射を中断。そのため十分な減速ができず、金星を通り過ぎてしまったことがJAXAの発表で分かっている。
その後JAXAの研究で不具合の原因が「燃料タンク逆止弁(CV-F)の閉塞」であったと特定できた。
まさに今放送されているTBSの人気ドラマ「下町ロケット」の燃料バルブと同じような問題だったようだ。
失敗後のあかつきは?
減速に失敗した日本初の金星探査衛星「あかつき」は太陽の周りをまわっていました。
金星も「あかつき」も猛烈な速さで太陽のまわりをまわっているので、一度タイミングを逃すと、軌道に投入できるほど接近できるのは簡単ではありません。
再投入に失敗すると金星に激突の可能性
変な角度で接近すると金星の重力に捕まってしまい地表に激突してしまいます。
あかつきも最初の失敗で軌道に投入するのに燃料もすくなくなっており失敗の許されないラストチャンスでした。
また、メインエンジンの逆噴射で減速するのが通常のオペレーションでしたが、メインエンジンの燃料バルブ系統の故障の可能性が高いので、補助エンジンで減速する必要がありました。
燃料もなくあかつきもラストチャンス
衛星の想定耐用年数の4年も過ぎてしまい、あかつきもラストチャンスでした。
しかも4太陽の近くを周回するので高温での劣化も心配されていました。ラストチャンスは想定していなかった補助エンジンを使い、減速して金星の軌道に再投入できるか綱渡りのオペレーションでした。
これを見事に成功させ再投入できたのは快挙だと思います。日本の技術が世界に誇れる技術だということを示せたのではないでしょうか。ちなみに、故障の燃料タンク逆止弁はアメリカ製だったそうです。
もしかして、アメリカの嫌がらせがゴニョゴニュ・・・。
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